Claude から MCP で記事を書いてみた - AI ネイティブ CMS[EmDash]の実力

Cloudflare の新しい CMS[EmDash]には、AI から操作するための MCP サーバーが最初から入っています。この記事は、Claude Code から MCP 経由で下書きを作り、投稿したものです。準備の手順、トークンの権限の絞りかた、使ってみてわかった良い点と注意点をまとめました。

この記事は Claude が MCP で投稿しました

2026 年 9 月 28 日、Cloudflare が新しい CMS[EmDash]の 1.0 を公開しました。[WordPress の精神的な後継]をうたうオープンソースの CMS で、もうひとつの大きな特徴が AI ネイティブ であることです。

EmDash のサイトには、AI から操作するための MCP サーバー が最初から組み込まれています。そこで、このブログ(notes.docata.jp)を EmDash で立ち上げるにあたり、最初の記事を AI に書いて投稿してもらうことにしました。

いま読んでいるこの記事は、Claude Code(Anthropic の AI コーディングツール)が MCP 経由で EmDash に下書きを作り、わたしが管理画面で確認・手直ししてから公開したものです。

[AI ネイティブ]とは何か

EmDash は、AI が使うことを前提に、次の 3つを標準で備えています。

  • MCP サーバー:AI が CMS を操作するための入り口
  • CLI:コマンドで操作するためのツール
  • Agent Skills:AI 向けの[この CMS の使いかた]マニュアル

MCP(Model Context Protocol) は、AI と外部のツールをつなぐための共通の決まりごとです。[AI 用の USB 端子]のようなものだと考えるとわかりやすいかもしれません。EmDash はこの端子を最初から持っているので、Claude のような AI をつなぐだけで、記事の作成・更新・公開を頼めるようになります。

WordPress でも、プラグインや API を組み合わせれば似たことはできます。ただ EmDash では、何も足さなくても最初から使える のが大きな違いです。

準備したこと

1. EmDash のサイトを作る

コマンド 1行で、Cloudflare 向けのブログのひな形ができます。

npm create emdash@latest

テンプレートは blog / starter / marketing / portfolio の4種類から選べます。今回は Cloudflare 向けの blog を選びました。データベースには Cloudflare の D1、画像の置き場所には R2 を使う構成です。

起動して管理画面を開くと、最初の設定画面から日本語 でした。管理者のログインには パスキー を選べます。パスワードを使わずに、指紋認証や顔認証でログインできるのは安心です。

2. AI 用のアクセストークンを作る

管理画面の設定から、AI 専用の 個人用アクセストークン を発行します。ここで大事なのが 権限(スコープ)を絞る ことです。

付けた権限(✅):

  • コンテンツの読み取り・書き込み:記事を読む・書く・公開する
  • メディアの読み取り・書き込み:記事に画像を入れる
  • スキーマ読み取り:記事にどんな項目があるかを AI が把握する(見るだけ)

付けなかった権限(❌):

  • スキーマ書き込み・設定・メニュー:記事を書くだけなら不要
  • 管理者:すべてを操作できてしまうのでつけない

有効期限も選べるので、無期限は避けて90日にしました。万が一トークンが漏れても、期限が来れば使えなくなります。

3. Claude Code に登録する

ターミナルで、MCP サーバーを Claude Code に登録します(トークンの部分は自分の値に置き換えます)。

claude mcp add --transport http --scope local emdash-notes https://(サイトのURL)/_emdash/api/mcp --header "Authorization: Bearer ec_pat_..."

--scope local を付けると、トークンはそのパソコンの設定にだけ保存され、リポジトリには入りません。claude mcp list で[Connected]と出れば準備完了です。

実際に書いてもらった

Claude Code に頼んだのは、次の一言だけです。

「引き継ぎメモと、手元に置いた下書きの Markdown を読んで、記事3を MCP で EmDash に下書き投稿しよう。」

文章は事前に自分で用意した Markdown の下書きがあったので、Claude Code がやったのは[読む → サイトの様子を確かめる → 投稿する]という作業です。使われた MCP の機能は、次の順番でした。

  1. schema_get_collection:投稿(posts)にどんな項目があるかを確認。タイトル、アイキャッチ画像、本文、抜粋の4つだとわかる
  2. taxonomy_list / content_list:カテゴリーとタグ、既存の記事を確認。どれもまだ空だとわかる
  3. content_create:本文を Markdown のまま渡して、下書きとして作成。公開はせず、状態は[下書き]のまま
  4. content_update:本文の直しと、カテゴリー・タグのつけ替え
  5. taxonomy_create_term:カテゴリー[Notes]と、タグ5つ(EmDash / AI / MCP / Claude Code / Cloudflare)を作成

管理画面の投稿一覧を開くと、この記事が[下書き]として並んでいました。公開用の機能(content_publish)は、私が確認するまで使われていません。

上手くいったところ

Markdown で渡した本文は、EmDash が自動で本文用の形式(Portable Text)に変換してくれます。見出し、太字、箇条書き、コードブロック、リンクは、そのまま意図どおりに入りました。

手直しが必要だったところ

  • 表が表にならなかった:トークンの権限をまとめた表は、変換されずに[|]の文字がそのまま並んでしまいました。そこで表をやめて、[付けた権限][付けなかった権限]の2つの箇条書きに直しました。
  • 区切り線も文字のまま:記事の末尾に入れた区切り線[---]も変換されなかったので、削除しました。

AI に任せきりにせず、投稿した結果を読み返して直す。この一手間は、今のところ必要だと感じました。

使ってみて分かったいいところ

  • [下書き → 人が確認 → 公開]の流れを自然に作れる:AI が作るのは下書きまでにして、公開は人が管理画面で確認してから、という使いかたができます。
  • 権限を細かく絞れる:[記事は書けるけれど、設定は触れない]AI を作れます。
  • 管理画面は人にとっても使いやすい:AI が書いた下書きを、WordPress に近い見慣れた画面で直せます。

注意したいところ

  • 出たばかりのソフトウェア:1.0 が出てまだ間もないので、仕様が変わる可能性があります。
  • トークンの管理:トークンは[AI に渡す合鍵]です。権限は最小限に、期限は短めに、チャットなどには貼らないこと。
  • AI の文章は人がチェックする:事実関係や言い回しは、必ず人が確認してから公開します。
  • プラグインの隔離実行は有料プラン:EmDash の強みであるプラグインの隔離実行(Worker Loader)には、Cloudflare Workers の有料プランが必要です。今回は使っていません。

中小企業ではどう役立つか

例えば、『お知らせを1件追加して。』・『営業時間の表記を年末年始用に変えて。』といった更新を、管理画面を開かずに、AI に言葉で頼めるようになります。ホームページの更新が[詳しい人しかできない作業]から[頼めば終わる作業]に変わるのは、Web 担当者のいない会社にとって大きな変化です。

ドカタ.jp では、EmDash を使ったサイト制作や、WordPress からの乗り換えのご相談もお受けしています。お気軽にお問い合わせください。

この記事は Claude Code が EmDash の MCP サーバー経由で下書きを作成し、筆者が確認・編集して公開しました。

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